はまさか日記~澄風荘しょうふうそう~

兵庫県浜坂温泉・カニソムリエの宿・澄風荘の主人・スタッフが、但馬の文化や歴史、山陰海岸ジオパークのPR、浜坂の四季折々の魅力をお伝えしていきます。

カニソムリエと黒壁スクエア研修

研修二日目は、長浜にある黒壁スクエアを見学致しました。

 北国街道沿いの「見る・遊ぶ・買う・食べる」を網羅したエリア。1號館の黒壁ガラス館を中心に、歴史的建造物を再生利用した約30の施設があり多くの観光客で賑わっています。

 明治時代に第百三十銀行長浜支店として建築され、その外壁が黒漆喰の様相から『黒壁銀行』『大手の黒壁』の愛称で親しまれていた建物を、その保存と中心市街地の活性化の拠点としての活用を目的に、民間企業より8名の有志が集い、長浜市の支援を受け出資総額1億3千万円で、昭和63年4月、第3セクター株式会社を設立しました。

 建物の修復と復元を進める中、郊外型大型店舗の進出により、400年の歴史を持つ中心商店街の長年に亘る沈黙と低迷からの脱出と活性化の起爆剤となるべく、伝統地場産業にとらわれない、また3セクであることから、既存民業を圧迫することのない、長浜から全国へ、情報発信足りえる事業を模索します。

 また、郊外中央資本の大型店舗の脅威にさらされない、住み分けできる町としての建物、風情を含めた『歴史性』、祭りを含めた『文化芸術性』、そして世界を視野に入れた『国際性』、この3つのコンセプトを内在した事業を捜し続けます。

 当時、国内大手ガラスメーカーを除いては、多くが、個人作家活動の域もしくは土産物の域を出ていなかった『ガラス』に着目、黒壁は本物のガラス文化の追及と事業化による国内初のガラスの本場の創成を目指すこととなります。 はからずもガラスは、歴史性、文化芸術性、国際性の理念を内在していました。人が一人も通らない町に、現在では年間210万人(平成14年度)の来街者を、街をあげて迎えております。黒壁はガラスショップ、工房、ギャラリー、ガラス美術館、レストランなど10館(長浜市内)を直営。グループ館として黒壁まちづくりに参画する20館と共に、街の求心力を高め、理念の拡大と充実が『ガラス工芸とまちづくりを融合させた総合文化サービス業』を創生させました。

 黒壁ガラス、まちづくり、経営ノウハウ等多面にわたる実績と、永年受け継ぐ長浜人の進取をもって果敢に挑戦し、全国の疲弊した中心商店街再生の希望の礎となり、世界の歴史と対話しつつ、同時に未来に想いを馳せる企業として邁進してまいります。

後方は中村鋭一さんです。

(黒壁スクエアホームページより参照)

カニソムリエと黒壁スクエア研修