はまさか日記~澄風荘しょうふうそう~

兵庫県浜坂温泉・カニソムリエの宿・澄風荘の主人・スタッフが、但馬の文化や歴史、山陰海岸ジオパークのPR、浜坂の四季折々の魅力をお伝えしていきます。

但馬の山々にブナの植樹

但馬の山々にブナの植樹

但馬の山々にブナの植樹

但馬の山々にブナの植樹

神戸にあるブナを植える会のみなさんが、今年も新温泉町久斗山にある「創造の森」にブナの苗木を植えていただきました。今回は神戸の滝川高校の生徒さん8名と先生がインターアクトクラブの活動でご参加下さいました。

ブナを植える会は、新田次郎の小説「孤高の人」や谷甲州の「単独行者」のモデル加藤文太郎と関係が大変深く、そのご縁で平成4年から毎年「創造の森」にブナを植えていただくようになりました。

その当時は、加藤文太郎と山仲まで親交のあったAさんやTさんもお元気で参加をされておられました。また、ご主人が加藤文太郎の山での後輩にあたられる妙齢のOさんからは加藤文太郎の貴重な資料もいただきました。

最近は、近海の海で魚や海藻が採れにくくなったとよく耳にしますが、これは漁師のみなさんが言う磯焼けのせいで、山の荒廃がすすんだ結果とも言われています。また、里ではツキノワグマや猪が出没して大きな被害が続出しています。

ブナやナラ等の広葉樹は保水力があり、その実は山に住む動物の食糧にもなり、人間と動物との程良い棲み分けを果たします。

50年以上前は、「創造の森」辺りはブナの原生林があり、、多くの山々は20年から30年の周期的な樹木の伐採で、山の産業である木炭づくりをやっていたので山の荒廃はなく、川の流れは年中豊富で、人間と山の動物も良好な関係でありました。

何十年先か知れないが、次世代、次次世代のためにもブナの林がふるさとの川を癒し、海の環境を整え、人里の平和を取り戻すことを願ってやみません。