いつもお越しくださるお客様から宮城谷昌光氏の著書「中国古典の言行録」を戴いた。
荘子が、ある時林のなかを歩いていると、カササギが荘子の額をかすめて栗林のなかに舞い降りた。
荘子は弾をとって、カササギを狙い撃ちしょうとした。その時である。荘子はぞっとする光景を目撃した。
木陰で休んでいるセミを、いましもかカマキリがつかみとろうといているではないか。ところが、そのカマキリのうしろには、さきほどのカササギがいて、カマキリを食べようとしている。
そのカワサギを自分が狙っている。ということは・・・・・
荘子は恐れおののき、弾をすて、やにわに逃げ出した。