はまさか日記~澄風荘しょうふうそう~

兵庫県浜坂温泉・カニソムリエの宿・澄風荘の主人・スタッフが、但馬の文化や歴史、山陰海岸ジオパークのPR、浜坂の四季折々の魅力をお伝えしていきます。

新温泉町英語版観光サイトに見る、インバウンド対策の課題

新温泉町英語版観光サイトVisit shinonsen が正式公開されていました

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visit.shinonsen.com

 

 

昨年2015年から新温泉町インバウンド対策の準備を進めており、多言語版パンフレットの制作やインバウンドセミナーを行ってきました。

当方も昨年少し会議に参加したこともあり、新温泉町インバウンド対策について考えてみたいと思います。(町側から宿、施設に公開日時、URLの告知を受けていないのは謎ですが…)

 

 

PVよりコールトゥアクション

5月14日、日本海新聞でこの英語版についての記事が載りました。

blogs.yahoo.co.jp

 2ヶ月半で3000件は目標に達成しているのか否かは置いておいて、閲覧者がサイトを訪れた後、どういうアクションを起こしたのかがPVより重要だと思います。

つまり、宿泊施設の予約コールアクションをしたか、FacebookTwitterSNSでシェアしたか、ブログや個人サイトでリンクをされたか。

しかしながらVisit shinonsenのトップページにソーシャルボタン、予約ボタン、空室検索システム メールフォームがありません。つまり、閲覧者がアクションを起こすコールトゥアクションボタンがないのです。

公式サイトが一方的に情報を垂れ流す時代は終わったと思っていたのですが、地方のお役所仕事では息づいているのですね。

デザインはタイルレイアウト、ゴーストボタン、レスポンシブとトレンドを押さえてオシャレなのにもったいない!!

まだこれから更新してコンテンツを充実していくと期待してはいるのですが。

これは制作会社の力量不足ではありません。

ここで同じ制作会社ハイファイブ

Internet Production HIGH-FIVE|株式会社ハイファイブ

さんが制作された城崎温泉の観光サイト英語版をVisit kinosakiを見てみましょう。

visitkinosaki.com

 

ファーストビューに空室検索ボタン、FacebookページやInstagramへのフォローボタン、お天気情報のチェック、FAQ、ソーシャルボタン、メールフォームなどコールトゥアクションが意識されコンテンツは充実しています。

 

コンテンツの充実こそがSEO

閲覧者の立場に立って、閲覧者が求める情報を発信し、また閲覧者自身が発信を返答するというコミュニケーションができなければ、こうした観光サイトを作る意味がありません。

あと告知不足もあると思います。仮公開期間は検索エンジンでの広告があったようですが、広告は終了しPVが減っています。検索エンジンのターゲッティング広告より興味や地域、年齢層をターゲットに絞るFacebookの広告にお金をかけたほうが良かったのではないでしょうか。

 

SEO的にも課題があります。Google.com 英語版で「shinonsen」と検索すると1ページ目にはありますが一件目にはWikipediaトリップアドバイザー,楽天トラベルと続き、4件目でTraveler's voiceのページがインデックス。が、このページはまだ工事中!残念!

shinonsenで検索するよりyumura onsen やhamasakaでキーワード検索する場合の方が多そうですし、まだページ公開から日が浅いですから仕方ないのかもしれません。

 

澄風荘のサイトの課題

 

他所のサイトのことばかり口出していますが、当方澄風荘のサイトはというと、こちらもまだまだ課題が山積みです。

syofuso.com

昨年2015年7月にリニューアルし、英語版サイトも作成しました。

冬以降しばらく放置していたせいか、Googleアルゴリズムの更新で順位が少し落ちてしまったみたいです。これは反省。ちょこちょこ見なおして改善していきたいと思います。

新温泉町のサイトVisit Shinonsenにも早速リンクを張りました。出来ればバナーを貼りたいので町側で作ってくれないかな…

 

要するに、ユーザーの求める有益な「コンテンツ」なしにインバウンド対策も何もないということだと思います。

これはPR発信のやり方だけの問題ではなく、宿のサービスそのものにも言えることです。

宿のおもてなし、サービス、つまり「コンテンツ」自体に魅力がない限り、いくらSEO対策や広告に手間をかけても意味がない。

新温泉町のサイトや他の自治体のサイト制作について調べていくうちに、

お客様の求めるニーズに応える、という基本に立ち返えらねばとの思いを新たにしたのでした。