新温泉町浜坂のかにソムリエ13名が、10月12日禅について触れるため、このまちの山深いところにある安泰寺に訪れた。
午前9時30分浜坂観光協会を軽自動車にそれぞれ分乗して出発し、10時頃安泰寺に到着したが、途中の細い山道はヘヤピンカーブの連続で、少々運転に難儀しました。
安泰寺の住所はGoogleMapにも一応載っていますが詳しくは安泰寺の公式サイトをどうぞ。
安泰寺への山道はネルケさんが動画を上げられています。
はじめに善哉の御持て成し
まずはじめにお茶とお善哉を戴きながら、ご住職のネルケ無方さんとご挨拶を交わした。
禅の修行道場へ
続いて禅の修行道場へ入って、講師のネルケさんからご講話と禅の作法の初歩を教わる。
ネルケ無方さんについて
ネルケさんは、1968年西ドイツのベルリンのお生まれ、学生時代禅の魅力に惹かれて1年間の日本留学。(京都大学)
その時、初めて安泰寺に入山して半年間禅の修行をされ帰国。ドイツの大学修士課程を卒業されて再来日し、1993年再びこの安泰寺で禅修行のため宮浦老師に師事される。
1995年から京都の東福寺、小浜の発心寺で二年間専門僧堂に掛塔。1997年安泰寺に再入山して、師匠のもとで禅の修行をされる。
2002年先代ご住職が、雪の事故のため亡くなられたので、当時大阪で修行されていたが、呼び戻されて住職に就かれることになった。
安泰寺は、昭和50年代のはじめ喧騒の京都から人里離れたこの町の池ケ平に移られた禅寺です。
現在、修行されておられる方は二十数名で住職が外国の方なので、やはり海外からの修行者が多いようです。
おもてなしは見返りを求めず三心で
ご講話の中で、禅の心構え三心(喜心、老心、大心)についてお話され、かにソムリエの「おもてなし」に繋がることを確信しました。
見返りを求めず、三心をもって「ただ持て成す」。おもてなしをさせいただく時すでに、見返りはなくとも喜びを得ているのです。
これはネルケさんの禅の教え「坐禅をしても何もならない」というメッセージとも相通じます。
喜心=喜び
老心=もてなす喜び
大心=心配り
自給自足の素材を使った昼食をいただく
講話の後は、座禅の仕方をおそわり、自給自足・修行されているみなさんと同じ昼食を頂きました。
ネルケ無方さんは著作もたくさんありますので、機会があれば是非どうぞ。
座禅は特になんの役にも立たない、だからこそ意味があるという逆説的なメッセージは「役に立つことばかり」に囚われた現代日本人に潔さと優しさを与えてくれます。