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はまさか日記~澄風荘しょうふうそう~

兵庫県浜坂温泉・カニソムリエの宿・澄風荘の主人・スタッフが、但馬の文化や歴史、山陰海岸ジオパークのPR、浜坂の四季折々の魅力をお伝えしていきます。

牛市の朝 母牛の鳴き声

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但馬牛祭りのパレード前に並ぶ但馬牛たち

 

今月の25日新温泉町の但馬牧場公園で、第23回但馬牛祭りが開催されます。但馬牛は,松坂肉や神戸ビーフなど全国のブランド牛肉のルーツと言われています。

 

私が、小さい頃の農家にはどの家にも母屋の中の一角に牛の厩舎がありました。

牛は農耕のためには居なくてはならない存在でした。

特に但馬牛は、大人しく足腰が力強く農耕に大変適しておりました。

昔、京の都の雅の牛車を引くのも暴れない但馬牛が最適だったとの記録があるそうです。

 

小学生の頃、11月のある朝牛の鳴き声で目を覚ましました。何とも言えない母牛の悲しそうな鳴き声でした。

その朝は、湯村温泉で行われる仔牛の市が開かれる日でした。今のように車社会ではない時代、朝はやく歩いて出発して、山越しをして牛市が行われる時間までに湯村につかなければならないのでした。

 

仔牛は前の晩には、新しい紅白の鼻綱と首に帯のような飾りが架けられました。

仔牛の門出でもあり、少しでも高値で売られるよにとの願いでしょう。

母牛は晩まで泣き止みません。その鳴き声は三日間ぐらいは続いたような記憶がありました。

 

子供心にも大変悲しい気持ちになりました。しかし、牛市からお土産に買って帰る牛市饅頭の魅力には、どうしても勝てませんでした。

 

但馬の農家の人たちが、如何に但馬牛を大事にしてきたあるエピソードをご紹介します。

今から三十年ほど前の冬、或る家に未熟の仔牛が生まれたそうです。人間の赤ちゃんなら保育器で無事に育てることができますが、仔牛はそのようにはなりません。

 

ところが、その家のオバァちゃんは居間に布団を敷いて、仔牛を毛布包んで一日中囲炉裏に火を焚いて、一人(夫は灘へ酒作りの出稼ぎ)で無事に育てたお話です。

 

 かにソムリエ 谷岡整

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久斗川の河原で休む但馬牛

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