単独行は山行のバイブルとして永遠のベストセラーと言われています。
その原本が茶色のカバーのこの加藤文太郎遺稿集「単独行」です。
新田次郎の小説「孤高の人」モデル加藤文太郎が昭和11年1月槍ヶ岳北鎌尾根で遭難したとき、多くの文太郎の仲間が捜索に集まった。
捜索に掛かるカンパも集まり、その余ったカンパの資金で加藤文太郎の山行の記録として「遺稿集」が編集され、限定200冊のこの本が印刷され、文太郎の捜索に協力された人々にその御礼として配布されたものです。
その遺稿集が戦中、戦後の永い時を経て僅かに残されているそうで、その噂は聞いたことはあるが希少なものだと実際認識していました。
ところが、先日神戸のとある古本屋でこの「遺稿集」単独行が見つかったそうです。
その売価が何と160000円。
因に写真の「遺稿集」単独行は加藤文太郎の岳友故多田繁次さんから寄贈されたもので、新温泉町の加藤文太郎記念図書館に保管されているものです。