子供の頃、とてもミョウガが苦手で食べられなかっことを覚えている。山育ちだから、どこにでもミョウガが生えていて、夏になると食卓によくミョウガが出てくる。和え物、味噌汁の具材、漬物等大人たちはよく食べていたが、全く食べられなかった。
あの独特のミョウガの香りが受け付けられないのとは別に、「ミョウガを食べると物忘れが激しくなるから」と言われたことも大変気になるところであった。
昔、お釈迦様の弟子で大変物忘れの激しい周梨槃特(しゅりはんどく)という人がいたそうです。この人は、自分の名前さえ忘れられるので、お釈迦様は彼の名前を書いた名札を何時も架けさせていました。
このお弟子さんがなくなり、そのお墓に見慣れない植物が生えていて、人々は何時も名札を荷なって、修行に励んだ彼に因み茗荷と呼ぶようになったそうで、そこから茗荷を食べると物忘れが激しくなるとの言い伝えられたものです。が、大人になって今は大変ミョウガ好きななり、あの苦手であった独特の匂いが堪らない。