竹取物語と言っても、かぐや姫のお話ではありません。
このほど、新温泉町の湯村温泉にある自家源泉のお宿「とみや」さんの裏山に素晴らしい竹林が出来上がり、拝見させていただきました。
竹林のことはもともと、新しく地域の農産物や山菜等を再発見して、それらを栽培し、お客様の食卓に提供したり、付加価値をつけて商品として育て上げる目的にした活動です。
ところで、竹は春になると土の中から筍が首を擡げ、私たちの食卓を豊かにしてくれますが、筍がすくすくと伸びて、やがて茶色い衣を脱ぐと、青々とした若竹が姿を表します。
季節がめぐるたびに、周りの草木は次々と趣が異なるが、青竹はその姿を変えることなく、真っ直ぐ空に向かって伸び、また真冬の雪の重みにも耐えながら、また春を迎えます。
とみやさんのお部屋から眺めるこの竹林が、春の山菜としてお客様を楽しませ、季節ごとに巡る風情をもたらすことを願ってやみません。