6月5日、新温泉町の久谷で国の重要無形民俗文化財但馬久谷の菖蒲綱引きがおこなわれた。この行事は
風俗習慣で、村長の言うには約350年前から行われているという。
この地方には旧暦の端午の節句に前夜、菖蒲や蓬、ススキを束ねて各家の屋根にさしたり、投げ上げ、当日の朝それを子供組が回収して、大人組が稲藁でおぎなって菖蒲綱引きの綱に編みこむ。
引綱は、ほぼ同形の綱の頭の部分を折り曲げ、繋ぎあわせたもので全長やく40M 、最大直径30センチにもなる。
綱引きは、子供組と大人組に分かれて前者が南側、後者が北側に陣取り、その位置は変えることなく、七度引きあう。
勝負は一回ごと一番勝負で、その間石場搗歌が七節ずつ歌われる慣わしで、七節の歌が終わったところで、お互いが綱を引合う。
最後の綱引がオサメズナと称して、大人組がこれに勝つと豊作だと言われ重要視している。
引き終わった後、引綱を道路脇に蛇巻にして積み、行事を締めくくる。