松葉かに(ズワイガニの雄:山陰地方の各漁港であがったブランドがにをこう呼ぶ)には毎年漁のできる時期が制限され、定められています。
今期の松葉かに漁の解禁時期は2018/11/6~/2019/3/20です。
松葉かには資源保護のため、漁期と漁獲可能量(TAC)の制限が定められています。
松葉かにの雌であるセコガニ(ズワイガニの雌)や若松葉ガニも資源保護のため制限があります。
豊漁過ぎて…
今期は天候が良く、豊漁過ぎたため既に兵庫県の漁獲枠の80%を超えたとの報道がありました。
27日には、鳥取県内の水揚げ量が、既に漁獲枠の90%を超え、来年の漁が心配される-というニュースも報じられた。
兵庫県内では漁獲量を自主的に制限するなどし、水揚げ漁は、まだ漁獲枠999トンの80%強にとどめている。
鳥取は90%を超えさらに危機感が強まっております。
澄風荘での対応
【追記1/6】3月20日まで、楽天トラベル、じゃらんネット、ホームページ予約で松葉かにコースのご予約受付再開しました。
国から兵庫県に割り当てられる漁獲可能量が62・8トン追加配分されることが決定しました。漁期末の3/20まで安定供給できるめどが立ったとのことです。
既にご予約されたお客様には影響がないよう善処しております。
地物の松葉かにではない「ズワイガニコース」は通常通りご予約受け付けております。
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持続可能な水産資源活用のために
漁業者の皆さんは既に自主的な規制を実施され、松葉かにという貴重な水産資源の保護のため努力されています。ただこういった状況が続くと、地元のブランド食材を地元で提供できないという危機が起こります。
「そこに魚がいるからとりたい」というのは、素直な漁師の気持ち。豊漁のときこそ、自主規制を守るのはとても難しい。そんな中、漁業者を消費者として応援する方法を考えてみた。理屈で言えば、カニをたくさんとらなくても漁業者がもうかるように、できるだけ高くカニを買うことだろう。しかし、脚折れの特売品ばかり購入する自分を振り返ると、非現実的な提案だ。せめて適正な値段でカニを購入したい。
朝日新聞の記事にとても良い記事がありました。まさに 豊漁時こそ厳しい資源管理・保護が必要となります。
この記事のように消費者側から松葉かにの価値を認めて良い値段で買っていただくことも必要ですが、売り手側も松葉かにの価値を下げないよう努力する必要があります。そのためには豊漁時にも取りすぎず、ブランドを守り値段を安定させるよう取り組んでいかなければなりません。
- 持続可能な資源利用・管理で松葉かにを守る
- 松葉かにだけに依存しない観光を確立する
今後の課題として、松葉かにを守っていくことはもちろん、松葉かにだけに依存しない観光資源を確立していくことも必要です。
但馬は、山陰海岸ジオパークという自然遺産に位置し但馬牛・サザエ・モサエビ・サツキエビ・ハタハタ・カレイ・海の幸に恵まれています。浜坂温泉や七釜温泉、湯村温泉など温泉も湧出しています。
私達、松葉かにを含めた自然の恩恵を受けている宿泊業者は問題・課題をしっかり認識しこれらの天然資源を保護するよう協力していく所存でございます。
今後も持続して松葉かにを活用していくためにも皆で努力していきたいと思います。