はまさか日記~澄風荘しょうふうそう~

兵庫県浜坂温泉・カニソムリエの宿・澄風荘の主人・スタッフが、但馬の文化や歴史、山陰海岸ジオパークのPR、浜坂の四季折々の魅力をお伝えしていきます。

田君川の梅花藻を考える 森づくりで川を守る

今年は積雪も多く、雪解けの田君川は例年より水かさが増していました。毎年5月の連休頃になると、可憐な白い花を咲かすバイカモの様子が少しおかしいことが気がかりで、何度となく、立ち寄っては観察をしていました。

今年の梅花藻祭りは中止に・・・

 先日の日本海新聞の記事によると、いよいよ今年の梅花藻祭りが、中止されることが決定しました。

※追記 今年は数は少ないのですが、咲いているバイカモは咲いています。以下の観光協会のブログで今年の状況がわかります。

『田君川バイカモ祭り』中止のお知らせ | 浜坂観光協会ブログ

地元の保存会の皆さんの大変なご苦労や努力は敬意を評したいが、ここはみんなで少し「川を守る、梅花藻を守るには何が本当に必要なのか」考えては如何でしょうか。

かつては梅花藻の希少さに気づいていなかった

35年以上も前から故山本茂信先生がお呼びした京都大学の村田源先生は、「海抜の低い田君川の梅花藻は日本でも非常に珍しく、一年中水量の変わらない田君川の伏流水がもたらす自然の恩恵である」と、田君川の梅花藻や希少性や田君川の水質・環境の良さを評価して下さっていました。

その頃は、誰も希少な植物だと気づいていなかったのです。

豊かな森づくりで川を守る

今は全国から多くの人々が訪れ写真を撮り、梅花藻を楽しまれています。ところが、夏には水量が少なくなると夏焼をし、秋に大水が出ると、梅花藻は流され地元の保存会の皆様は、大変なご苦労をされています。

自然は一箇所だけで成り立っている訳ではなく川と森は繋がっています。

その昔は、奥山の樹木が茂り、一定の川の流れが保たれていたように思う。海を護り、川を大切にするにはまずは、豊かな森づくりが必要ではないでしょうか。

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また皆様にこのような可憐な梅花藻を見ていただけるよう、保存会の皆さんだけでなく地元の人間皆が協力して田君川と森を守って行かなければりません。