いくとせの前の
落ち葉の上にまた 落ち葉かさなり
落ち葉かさなる
新温泉町浜坂出身の前田純孝(号翠渓 1880~1910)の代表的な歌である。
純孝は、東京高等師範学校に入学後、与謝野鉄幹・晶子らと雑誌「明星」に多くの作品を発表した。その中に石川啄木もいて、鉄幹から東の啄木、西の翠渓と並び称された。
卒業後は、大阪の夕陽ケ丘女学校に教師として赴任した。
しかし、結核にかかり妻子を残して、単身郷里の浜坂諸寄で闘病生活を余儀なくした。
病苦と貧困の中で、生と死を見つめながら多数の歌を書き綴った。標記の歌はその中の一つで、山陰海岸を臨む諸寄の白浜の一角に歌碑が建立されている。
この度、純孝没後100年の年忌にその功績を再顕彰して、地元住民らでつくる「前田純孝の会」(安本恭二会長)が主催して、住民による歌の朗読や大阪城南短期大学の佐藤隆一前学長による講演が行われる。
講演
と き 23年2月11 午後1時30分
ところ 同町諸寄基幹集落センター
入場料 無料
浜坂文学碑巡りシリーズ