野山の至る処に白い空木の花が散見される。兵庫県新温泉町は山陰海岸ジオパークエリア中枢のところ、空木の花は、旧暦の卯月に真白い花を咲かすから卯の花、ユキノシタ科、ウツギ属 。
茎が空洞になっているところから、空ろ木変化して、空木。
見た目が雪のように白いことから、「雪見草」(ゆきみぐさ)とも言うらしい。
少し手折って、生花にしました。
5月22日の誕生花(空木) 花言葉は「謙虚」(空木)
名前の由来
ウツギは“卯木”と書きますが、名前の由来は“空木”です。茎を折ってみると中が中空になっているのがわかります。芽が付く節の部分は埋まっていて中空ではありません。まったく竹のような構造です。しかし、節の部分が簡単には抜けませんからストローの代わりにはなりませんでした。
ウツギのような低木は多数の枝が株立し、1本の通った幹はありません。
少ない投資(エネルギー)で、ある程度に強度があり、長い枝を作るには、パイプのような中空の構造の枝が最も優れています。
いくつかの植物群で同じ形態がみられます。例えば、スイカズラやハルジオンがそうでした。同じウツギの名前を持つニシキウツギでは中は白いスポンジ状の髄が詰っている。
参考文献
湯浅浩史(1993):朝日選書 478 植物と行事,朝日新聞社
丸山利雄(1974):続信濃植物考,信濃毎日新聞社
初夏の野花シリーズ